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手術ミスで60代女性死亡、遺族に賠償 大垣市民病院 | 岐阜新聞Web

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 大垣市民病院(岐阜県大垣市南頬町)は27日、入院中の昨年12月に低酸素脳症で死亡した大垣市の60代女性について、肺がん手術中の肺動脈損傷による大量出血が原因だったとして、女性の遺族に4200万円の賠償金を支払うことで和解したと発表した。市は12月4日開会の市議会定例会に関連議案を提出する。

 同病院によると2021年9月、呼吸器外科の20代男性医師が、胸を大きく切開せずに内視鏡の映像を見ながらがんを取り除く手術を実施。その際、通常と少し異なる位置にあった肺動脈を誤って傷つけ、大量出血が起きた。肺動脈は止血し手術も完了したが、女性は術後、昏睡状態となり、昨年12月27日に死亡した。

 桐山勢生副院長らは、問題点として▽術前のCT検査画像などから肺動脈の位置を十分に確認する必要があった▽肺動脈損傷後の輸血や心臓と肺の代わりになる心肺補助装置の準備に時間を要した▽入職3年半の執刀医への指導が不足していた-などを挙げた。肺動脈の位置のシミュレーションの徹底や緊急輸血時のマニュアルの変更など再発防止策を講じたという。